ART NAGOYA 2021 2021/03/17
現代アートのギャラリストや作家との交流が楽しめる「ART NAGOYA 2021」に協賛

今年で11回目の開催となった「ART NAGOYA 2021」。全国から現代アートのギャラリーが集い、各ギャラリーが推す作品を、アーティストと語り合いながら楽しむことができ、その場で購入することもできるイベントとして人気です。ボルボ・カー・ジャパンは2016年から協賛を続けており、アートを愛するお客様と全国のギャラリスト、アーティストの方々の交流を支援してきました。
今回は、初の試みとして、会場となる名古屋観光ホテルの一室を他のギャラリーと同様に「Volvo Room」としてお借りし、5名のアーティストに「ボルボ」をテーマにそれぞれのインスピレーションに従って創っていただいた作品を展示いたしました。
各アーティストの方々の作品に加え、「Volvo Room」では、エルク人形やエルクの登場する塗り絵ブック、ボルボのクラシックカーをプリントしたゴルフボールなども展示。また、クラシックカーを描いた2021年のカレンダーも展示し、ご希望の方にはお持ち帰りいただきました。普段からアートに慣れ親しんでいらっしゃるお客様やギャラリストの皆様にもお手に取っていただき、「Volvo Room」の演出のひとつとして楽しんでいただきました。

左:今回「Volvo Room」に展示したボルボグッズの数々
右:来場者の皆様にも好評を博したボルボのカレンダー

荒木由香里
新たな視点や価値を探し続けながら、既製品や装身具や日常品等を使い「もの」や空間と対話するような立体作品を得意としている荒木氏には、ボルボのパーツを用いたオブジェを制作いただきました。「Volvo Room」に入室してまず目を引くのが、ボルボ車の革シートとミラーを多用した作品「進化は顔に出る」。動物性の皮革とやや無機質なミラーパーツという異質なものが表裏となったコントラストが印象深く、見つめていると大小の鏡にたくさんの自分の顔が映し出される仕掛けとなっており、鑑賞者の立ち位置や照明の位置、またその時の心境によっても見え方が常に変化する作品となっていました。
その他にも、生け花のようにボルボ車のパーツが組み込まれ、スウェーデン国旗が印象的な作品「Silver」や、ブレーキランプを組み合わせた「冒険者たちへ」など、荒木氏が常に取り組んでいる「Silver」や「Black」というテーマにボルボ車のパーツを組み込んだ作品や、ボルボ・カー・ジャパンのコピーワークからインスピレーションを得た作品などを作成いただきました。

ボルボ車の皮革シートとミラーを合わせた作品
「進化は顔に出る」

華道をイメージしたという、
ボルボ車のパーツを用いた作品「Silver」

荒木氏がよく用いるというハイヒールとボルボ車のパーツを用いた作品「Black」

潤inoue.
具象的なモチーフの配置により画面を抽象化させる方法をとり、積極的に社会性を取り込み、鋭い切り口で鑑賞者に問いかける作品を作り続けている潤inoue.氏には、2点の絵画を制作いただきました。どちらもボルボのクラシックカーであるP1800が描かれ、潤inoue.氏の作品に用いられる、“建物を被った秋葉原のメイド”を登場させているこれらの絵画は、クラシックカーと若者という新旧の対比があり、箱の中から外を見ている(=スマートフォンの画面を通じて社会を見ている)若者の目に、クラシックカーや箱の中の街がどのように見えているのか、想像を掻き立てられる作品です。また、モノトーンの絵画の中でP1800が細部に再現されており、往年のボルボ車の美しさも同時に表現していただきました。

左:Amazon on the Block
右:P1800 on the Block

大塚治
ブランディングデザイナー、イラストレーター、パッケージデザイナー、ライターとして多方面で活躍し、自動車雑誌等への執筆を行いながら、自身もサーキットを走るのが趣味という大塚氏には、ボルボのミニカーをモチーフにしたグラフィック作品を制作いただきました。カラフルな色使いが印象的で、ミニカーをまるで本物の車のように描く作品は、子供のころにミニカーで遊んだ時の思い出をモチーフにしており、ボルボのクラシックカーであるAmazonを登場させた作品は、大塚氏が実際に子供のころに買ってもらったミニカーがモデルとなっています。Amazonが実際にパトカーとして使用されていたということを参考に資料を取り寄せ、作品の中でAmazonのパトカーをよみがえらせていただきました。自動車への愛があふれる大塚氏の作品は、どこか遊び心があり、自動車好きだったかつての少年たちの心をつかむ作品となっています。

今回の作品のモチーフとなった大塚氏の私物のミニカー
「Amazon」(左)

ミニカー「Amazon」をモデルに往年のパトカーを再現した作品
「No.810 Politi」

ふるかは ひでたか
浜辺の陶片を呼び継いだり、広重の名所絵と同じ場所の今の風景を重ねて描くなど、土地の歴史を現代に重ね作品化する「Cultivate」と名付けたシリーズを軸に活動しているふるかは氏には、ボルボ車のペーパークラフトをモチーフにした連作「Flora Japonica」を制作いただきました。ボルボの故郷であるスウェーデンから、江戸時代に長崎の出島に滞在して日本の植物を研究し、日本植物誌「Flora Japonica」を記したスウェーデン人植物学者カール・ツンベルクに思いを馳せ、ヨーロッパ原産であるバラの花と有田焼の文様である「蛸唐草」をあしらったボルボ車を重ねて、江戸時代から現代まで続く、日本とスウェーデンとの交流を表現していただきました。

ボルボ車のペーパークラフトを「おもちゃ絵」としてモチーフに

ボルボ車とヨーロッパ原産のバラを組み合わせた
「Flora Japonica」

山田 純嗣
美術市場の名画をモチーフに空間構造を読み解き立体化後に撮影し、印画紙にプリントしそこへ細密なドローイングを銅板で重ねていく独自な作品世界のファンが多く根強い人気を誇る山田氏は、前回の2020年開催の際にボルボのアートカー「ニルスとヴィーザル」を制作いただいたアーティストです。前回の作品と同様、ボルボの故郷である北欧を想起させる森とボルボ車とを制作していただきました。池の水面にキラキラとした特殊な塗料を使用し、窓から差し込む日差しや照明の加減に合わせ、まるで森の中の時間も移ろいでいくようないつまでも見ていたいと思わせる作品です。

池の湖面が美しい山田氏の作品

アーティストの作品に彩られた「Volvo Room」
今回は、以上5名のアーティストにご協力いただき、「Volvo Room」の中で、アーティストと対話をしながら作品を楽しむお客様のご様子や、実際にご購入を決める瞬間などを目の当たりにし、あらためてアートの持つ力や、アーティストのエネルギー、現代アートを愛する方々の感動を体感することができました。その中に、モチーフとして「ボルボ」を登場させていただけたことは、大きな喜びでした。暗く閉塞感のある話題が続く世の中ですが、だからこそ人生を豊かにするアートの力を信じ、これからもこのような活動に参加させていただきたいと思います。
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