THE VOLVO
LIFE JOURNAL

「AHN MIKA’s VOLVO CROSSING LOUNGE」ゲスト:上原ひろみさん 2021/11/04

ウィークデーから週末へとクロスしていく金曜日の夜。FIKAを楽しむラウンジへようこそ

VOLVO CROSSING LOUNGE

アン ミカさんがナビゲーターを務めるラジオ番組「VOLVO CROSSING LOUNGE」(81.3FM J-WAVE)。毎週金曜夜11時30分~お届けするVOLVO CROSSING LOUNGEでは、素敵なゲストとの会話を通じて、より豊かなウィークエンドを過ごしていただくためのヒントを探していきます。リラックスした週末を迎えるみなさまのお役に立てると嬉しいです。ウィークデイから週末へとクロスしていくひと時を、ゆったりとFIKAしながらお楽しみ下さい。
この番組では、ゲストとFIKAをしながらお届けしていきますが、このFIKAとは、スウェーデンで大切にされている文化で、コーヒーやお茶、焼き菓子を囲んでホッと一息つきながら同僚、家族、友人たちとコミュニケーションを楽しむ習慣をいいます。
この記事では、番組でお届けした内容の一部をご紹介します。



上原ひろみさん

上原ひろみさん(9月17日OA分)

1979年静岡県浜松市生まれ。
6歳よりピアノを始め、同時にヤマハ音楽教室で作曲を学ぶ。
17歳の時にチック・コリアと共演。1999年にボストンのバークリー音楽院に入学。
在学中にジャズの名門テラークと契約し、2003年にアルバム『Another Mind』で世界デビュー。
2008年にはチック・コリアとのアルバム『Duet』を発表。2011年には2作連続参加となったスタンリー・クラークとのプロジェクト作『スタンリー・クラーク・バンド フィーチャリング 上原ひろみ』で第53回グラミー賞において「ベスト・コンテンポラリー・ジャズ・アルバム」を受賞。
2013年にはアルバム『MOVE』の全米発売に合わせ、アメリカで最も権威のあるジャズ専門誌「ダウンビート」4月号の表紙に登場。
2016年4月には上原ひろみザ・トリオ・プロジェクト feat. アンソニー・ジャクソン&サイモン・フィリップスとして4枚目のアルバム『SPARK』をリリースし、アメリカのビルボード・ジャズ総合チャートで1位のヒットを記録。
2017年には「BBC Proms」への出演、コロンビアのハープ奏者エドマール・カスタネーダとのアルバム『ライブ・イン・モントリオール』のリリース、また日本人アーティストでは唯一となるニューヨーク・ブルーノートでの13年連続公演も成功させた。
2019年には10年ぶりとなるソロピアノアルバム『SPECTRUM』をリリース。
コロナ渦となった2020年からは、苦境にあるライブ業界の救済を目的にブルーノート東京にてシリーズ企画「SAVE LIVE MUSIC」を展開。「上原ひろみザ・ピアノ・クインテット」はその際に初披露されたプログラムの一つであり、2021年にアルバム『Silver Lining Suite』を全世界リリースする。
また同年7月には「東京2020オリンピック開会式」にも出演した。

日本国内においても2007年の平成18年度(第57回)芸術選奨文部科学大臣新人賞大衆芸能部門を、2008年と2017年には「日本レコード大賞優秀アルバム賞」を受賞。
また今までに矢野顕子、DREAMS COME TRUE、東京スカパラダイスオーケストラ、熊谷和徳、レキシらとの共演ライブも行っている。
今後も世界を舞台に更なる飛躍が期待されている。



使用しているモデルのピアノを、世界各地何ヵ所かに置いている



アンミカ
上原さんは、コロナ禍になる前までは、毎年世界各地を年間100日くらい公演して回っていたそうですね。
上原
はい。ずっと地球をぐるぐる移動する毎日でした(笑)。
アンミカ
今まで回られた国で、印象的だった国はありますか?
上原
どこの国も印象的ですが、一番遠かった国はケープタウンですね。
アンミカ
ケープタウン!どんな思い出がありますか?
上原
NYから行ったのですが、飛行機に乗っても乗っても一向に着かなくて…。
アンミカ
あはははは!
上原
本当に気が遠くなるくらい遠くて、飛行機の冊子にパラパラ漫画を書いたのを覚えています(笑)。それくらい遠かったんです。
アンミカ
持ち運びできるような楽器だとお供して旅をしますが、ピアノの場合は他の楽器と違って持ち運びってできないじゃないですか。
上原
そうですね。なので、自分がいつも使用しているモデルの楽器が世界各地何ヵ所かに置いてあって、それを一番近い所から運んでもらっています。
アンミカ
それって、事前にどんなやり取りをされるんですか?
上原
まず一つは、会場に一番近いロケーションを探して運ぶってこと、あとはそこのピアノを調整する調律師の方とちゃんとピアノが一番自分の好みになるようにチューニングしてもらう作業があります。
アンミカ
なるほど~。上原さんは、9月8日にニューアルバム『Silver Lining Suite』を日本先行発売されましたが、こちらピアノと弦楽四重奏の新プロジェクトなんですよね。このタイミングで弦楽四重奏と一緒に演奏されようと思われたきっかけは、何だったんですか?
上原
去年の8月からブルーノート東京で、『SAVE LIVE MUSIC』という企画をやらせて頂いていて、最初の16日間の公演はすべてソロでやりました。そして、第二弾をやろうって話になって、12月、1月にやったのですが、またソロっていうよりは、何か違うフォーマットでやりたいなって考えていて。そこで以前共演したオーケストラのバイオリニストの方を思い出して、“あの人と演奏したい! ”ってピンときたんです。
アンミカ
うんうん。
上原
それでピアノと弦楽四重奏、おもしろい!と思って、そのために曲を書きたいなっていう気持ちが生まれたっていうのがきっかけです。
アンミカ
今回アレンジでこだわったポイントは?
上原
ピアノと弦楽四重奏って、その言葉だけ聞くととてもクラシカルなフォーマットのイメージだと思いますが、この前フジロックフェスティバルに出させて頂いて、私としてはやっぱりロックフェスでも演奏できるような、バンドとしてのうねりがあるサウンドを目指しました。


ここで番組では、上原ひろみさんのニューアルバム『Silver Lining Suite』からザ・ピアノ・クインテット『リベラ・デル・ドゥエロ』をオンエアしました。



フジロックでは、会場が一つになる感覚があった



アンミカ
先日フジロックに行ってきた方にお伺いしたんですが、今まだ声を上げちゃいけないということで、ラストのこの曲『リベラ・デル・ドゥエロ』、手拍子ですごい盛り上がったって聞きました!
上原
会場が一つになる感覚がありました。
アンミカ
今聴いていても、ソウルが鼓舞されるというか。
上原
パッションですね!
アンミカ
すごく気持ちが良いし、自分の中の曇りがパーンと晴れるような。
上原
やっぱりパッションは、すべてのことを晴らすと思います。
アンミカ
上原さんといえば、2003年のデビュー以来、世界中を飛び回っているということですが、これまで演奏した中でも、特に印象深かった会場とか街とかお客さんとか、思い出せますか?
上原
フランスは、すごく拍手が長いイメージがありますね。
アンミカ
そうなんですね。
上原
ヨーロッパだと、イタリアやスペインは沸点がバーっときて、瞬間的に盛り上がってサッと、どちらかと言うとそこまで長い拍手じゃないのですが、フランスはずっと拍手が続いて、みなさん胸に手を当てたり、投げキッスしたり、ステージにいる人がお客さんを包み込むような所作をするイメージが強いです。
アンミカ
へえ~!
上原
でも私はどうしても日本人なので、ペコペコしてしまうんですよね。
アンミカ
あはははは! そこは体に染み付いたものが……。
上原
すごくお辞儀が疲れます(笑)。
アンミカ
そんな上原さんが素敵。そのままでいてほしいです!


一音目を弾く時のドキドキ感は日本が一番



アンミカ
先ほどお辞儀の話が出ましたが、お辞儀って美しい所作ですよね。
上原
私の場合、美しい所作ってところまでまだいかないですけど、“どうもありがとうございます”ってことをずっとやり続けるっていうのが、すごく印象深いし、感動的ではありますね。
アンミカ
音楽で与えてくれた感動の余韻みたいな、そういうものを楽しむことも上手だったり、賛美を惜しまないっていうフランスの国民性なんですかね。
上原
本当に国によって、自分の感動の表し方って全然違いますね。テキサスに行った時は、お客さんからの掛け声がすごくあって。
アンミカ
へえ~!
上原
やっぱりブルースがすごく染み付いてる国だと、そういうのが多いのでおもしろいです。
アンミカ
パッションをそのままぶつけてくれる感じがありますよね。日本の方は、心の中で一人一人が静かに感動を感じているって感じですよね。
上原
日本は、本当にみなさん音楽に対してのリスペクトを感じますし、水を打ったように静かに聴いてくださるので、音にすごく集中出来ます。
アンミカ
なるほど。その良さもあるんですね。
上原
一音目を弾く時のドキドキ感は日本が一番あります。自分が“最初のドアを開ける”っていうその静けさっていうのを一番くれる国なので、一音目の楽しみがとても大きいですね。
アンミカ
静けさをもって、日本のお客様は迎えてくれるっていうことですね。では、最後に今後の活動についてもお伺いしたいと思います。11月から12月にかけて、ピアノ・クインテットの全国ツアーがあるんですよね。
上原
はい。東京は3公演、「Bunkamura オーチャードホール」で行います。ライブというものは、本当にその日その場所でしか生まれない音で、そこに居合わせたお客さんと一期一会で作っていくものなので、ぜひ音楽の一部になりにいらして頂けたら嬉しいです。


毎週金曜日の夜は、週末をゆったりホッと一息するために、ぜひ、アンミカのVOLVO CROSSING LOUNGEを聴いてフィーカして下さい。次回もお楽しみに!







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