2020 VOLVO AWD 雪上試乗会 2020/03/18
VOLVO WINTER EXPERIENCE

2020年も明けた、1月下旬、北海道の新千歳モーターランドで、普段体験できない様々な雪上コースを体感できる雪上試乗会が開催されました。雪上コースは今回のプログラムに合わせて、ボルボの安全性や運転性能を最大限に堪能できる形状へと専用に設計されています。記者である私は、今回特別に参加者が運転するV60 Cross Country とXC60に同乗し、各コースを取材させていただきました。北欧スウェーデン生まれのVOLVOならではの先進のAWD性能について、雪上試乗会を通じて、肌で感じた体験をレポートいたします。
会場までの移動はボルボでドライブ
記録的な少雪が続いている北海道。札幌から車で約1時間の距離にある千歳も例年と比べ、少雪とは言われるものの、路上の脇には片足が埋まるくらいの雪景色。少し前まで、風花が舞っていたものの、雪上試乗会の集合場所となるANAクラウンプラザホテル千歳に着く頃には、快晴の空が広がりました。集合場所で本日の雪上試乗会に使用するV60 Cross Country とXC60が参加者の皆様をお出迎えし、会場となる新千歳モーターランドまでご案内。アイスバーンとなった国道36号線を力強く走るVOLVOの乗り心地を体感しながら、新千歳モーターランドに到着しました。

新千歳モーターランドまでの移動中は北海道の冬景色を堪能
本日のコースとインストラクター紹介
今回の雪上試乗会の担当していただいたインストラクターは田口 幸宏プロ、八柳 靖プロ、廣川 和希プロの3名。田口プロと八柳プロはラリードライバーの経験があり、廣川 プロもレーシングドライバーとして現役で活躍中。また、田口プロはボルボ・カー・ジャパン トレーニングアカデミーのインストラクターとして、普段よりボルボのドライビングスキルを伝える役割を担うなど、幅広い活躍をされています。
クラブハウスにて、3名の自己紹介が終わるとさっそく、本日の雪上試乗会の説明です。雪上コースとコンディション、運転時のドライビングポジション、安全運転のための注意ポイントなど、本日の運転に必要な予備知識について、真剣に耳を傾けている参加者の皆様。普段からボルボに乗り慣れているオーナーさまでも、本日はいつもと違う雪上運転となるため、プロからの説明に改めて再発見するポイントがあるようです。とはいえ、初心者に向けたサポートも用意されているので、どなたでも安全に楽しむことができるプログラムのようです。「明日の雪上試乗会の参加者のために車も無傷で本日を終了させましょう」と冗談で笑いを誘い、開会式は終了。本日のコース・プログラムに移ります。

今回、担当いただいた、(左から)廣川プロ、八柳プロ、田口プロ
今回、新千歳モーターランドで行われる雪上試乗会のコース・プログラムはオーバルやモーグル、ジムカーナの特設コースを走行するプログラムと、レーシングカートで雪上を走行できる全4コース。本日の参加者は3組ずつ4グループに分かれて、午前と午後のローテーションで4コースすべてを体験します。

使用するボルボ車と本日の雪上試乗会のコース
限界ギリギリのコーナリングに挑戦したくなる雪上カートコース
この日、私達のグループが最初に体験することとなった雪上カートコースは、圧雪カートコースの上を、スパイクタイヤを履く本格レーシングカートで走行し、自身の肌で北欧レーシングの世界を体験します。
コース序盤はインストラクターの後を追いかけて、雪上のコースをドライブするコツを掴みます。慣れれば、自分のペースで走って良いことに。危険を回避するために人数を制限し、スタートタイミングをずらしつつ、フリー走行を楽しみます。中には、速度を出し過ぎでレーシングカートを制御できず、雪上でスピンしてしまう参加者も。1周2分弱のコースもブレーキが効きづらい、慎重なハンドリングが求められる雪上では、普段のコースとの違い感じ取るのに充分な時間です。ただスピンをしてしまっても、その失敗を糧にさらに速さを追い求めるアグレッシブな参加者に、刺激をもらう時間となりました。

VOLVOオリジナルステッカーが貼られたレーシングカートで雪上レース
思ったよりも難しい?雪上でのドリフト走行
雪上ハンドリングコースでは、V60 Cross Country を使用し、雪上でのブレーキングやハンドリングなど基礎挙動や、車両が思うように曲がらない状態を認識した上で、ボルボの機能を駆使し、定常円旋回や8の字旋回のドリフトテクニックを田口プロが教えます。
コースの序盤では連続で設置されたパイロンをスラーロームしたり、ABSやエマージェンシーブレーキを使用した雪上でのフルブレーキを体感。スタッドレスタイヤを装着したV60 Cross Countryが雪の無い路上同様の停止距離で雪上停止をしてみせます。これには車内一同、驚きの声が溢れます。
次に定常円旋回や8の字旋回のスピンを体験する際に、車内のSENSUSを操作して、「ESCスポーツモード」に変更します。これにより、ESC(横滑り防止装置)の介入が減少し、車両を横滑りにできる量が増加するため、ドリフト走行が起こりやすい状態となります。
この状態で参加者は、8の字旋回と、雪上に設置されたパイロンの回りで定常円旋回を行います。V60 Cross Countryの車内には、参加者の運転を見守る田口プロの声が入る無線が設置されており、車外からのアドバイスが入ります。参加者の皆様も普段と違った慣れないコースにも関わらず、初めて体験する雪上のドリフトを楽しんでいるようでした。

パイロンの間を円旋回するV60 Cross Country
シェフの料理を堪能するランチタイム
午前の2コースを終えると、ランチタイム。昼食はANAクラウンプラザホテル千歳からシェフが会場に登場。参加者の為に昼食を振る舞います。雪上にいることで寒くなってしまった体を暖めるのに嬉しい北海道の名物料理を頂いて、午後の2コースに備えます。
下り坂や凸凹の獣道も安心なモーグル走行性能を体感
午後の1コース目となるダイナミックコースの雪上モーグル走行では、八柳プロが圧雪コースでの降坂やバンク、モーグルなど雪上オフロードコースの走行方法を教えます。 今回は、V60 Cross CountryとXC60を交互に使用して、それぞれの車幅・車高の違いも体験し、車両差による運転の一体感を体感します。
このコースでは、ドライブモードを「オフロードモード」に設定し、走行を行います。「オフロードモード」を選択すると、ヒルディセントコントロールが働くため、コースにある傾斜20度の急な坂道の降板も、自動的に速度を低く抑えて走行することが可能です。VOLVO車に限らず、アイポントが高い座席の車では、降坂時に視界不良となりがちですが、自動車の走行制御技術が雪道の下り坂も難なく対応します。ブレーキを踏むことなく坂道を安全に降りきる姿に車内一同、驚きの声が上がります。
他にも普段、体感することの出来ない22度バンクを低速走行するコースや、雪道で遭遇することも多いであろう縦と横それぞれのモーグルを走行し、VOLVOの安定性を体感。もちろん、モーグル上を走行するので、上下の振動はするものの、凸凹の道を確かに掴む一体感を感じさせます。気候条件の厳しいスウェーデンの道路で培われたVOLVOの高い技術を垣間見た瞬間でした。

安定感を失いやすい凸凹した路面となっている上に22度バンクの傾斜も難なく走行
雪上のオーバルコースをフリー走行で思い切り堪能
最後のコースは、圧雪というよりは、アイスバーンとなりかけたオーバル特設コースの走行です。横滑りさせるボルボをコントロールして、V60 Cross Countryでオフロードを走る楽しさを体験します。
このコースも雪上ジムカーナのコースと同様に始めはドリフト走行がしやすい「ESCスポーツモード」に設定し、走行します。パイロンが設置されたS字のコースやオーバルコースを3周ほどフリー走行し、カーブでのドリフト走行を実施します。
次はドライブモードを「Dynamicモード」に変更し、後輪の駆動力を増加させた状態で先程のオーバルのコースをフリー走行することで「ESCスポーツモード」との違いを体感するのが目的です。「Dynamicモード」ではV60 Cross Countryのリアが揺られやすい状態となり、ESP(横滑り防止装置)の装置の介入が僅かに遅れるようになる為、カーブごとのドリフト走行が「ESCスポーツモード」より強く体感できるようになります。
このコースの担当する廣川プロも車内の無線を通して、参加者の走行をアドバイスします。カーブ時のドリフト走行時には「もっと振り回して大丈夫。でも曲がったらすぐにハンドルを戻して。」と、的確なアドバイス。1周、2周と周を重ねるごとに、参加者の皆様も徐々に大胆となっていき、大きくハンドルを回して制御できるギリギリを狙ったドリフトへ。規定周回数も忘れかけてしまうほどに、このコースに夢中となっていました。

「ESCスポーツモード」に設定し、オーバルコースを思い思いにフリー走行
笑顔の閉会式
本日は途中、天候が陰ることのない、雪上試乗会に絶好な1日となりました。それでも、すべてのコースを終える頃には、太陽も西に傾き始め、仄かな斜陽が先程まで走っていたボルボ車と雪原のコースを照らします。楽しかった雪上試乗会の終わりを告げるように気温はぐっと下がり、寒さが増す前にと、本日の参加者全員で記念撮影を実施。1日の交流を通して育まれた皆様の一体感が自ずと笑顔を作ります。レンズの前に並んだ一人一人のその笑顔はクラブハウスに戻るときにも続いていました。

雪上試乗会の1日を共にした参加者全員で記念撮影
閉会式では、田口プロ、続いてボルボ・カー・ジャパン広報部の赤堀から、「人間は高さには敏感だけれど、速度には鈍感な生き物。車の技術も日々進歩しています。しかし、今も車を運転する上で、事故を起こさない変わらない一番重要な要素は人です。操作だけでなく、周囲の状況を判断し見極めることができる人によるものです。本日の体験も活かし、これからも皆様の運転技術の向上と安全運転に努めていただき、ボルボライフをこれからも満喫してください。」というエールが送られ、雪上試乗会は幕を閉じ、皆様帰路につかれました。

本日を締めくくる閉会式とお見送り
取材・文/佐波 和志
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